磁気試験設備

磁気試験設備は、宇宙における地球周辺の磁場と宇宙機自身が有する磁気が作用して姿勢が乱れることを防止するため、磁気モーメントの測定、残留磁気の消去及び磁気姿勢制御装置等の機能確認を行うための設備です。これらの試験は地磁気の他、建造物・車両等が発する外乱磁場が無い空間で実施する必要がある為、本設備は最大直径15.5 mの3軸ブラウンベックコイル(主コイル)と磁気の乱れを検出する外乱検出部を有し、更に測定室から半径300 mを磁気フィールドとして設定することで、高精度かつ広域な「ゼロ磁場空間」を作り出しています。
またこの「ゼロ磁場空間」内で標準磁場を発生させることにより磁力計の高精度な校正を行うことが可能で、多くの宇宙機搭載磁力計の校正が本設備で実施されています。
地磁気を打消し「ゼロ磁場空間」を構築可能な磁気試験設備としては日本最大で極めて希少な設備となっており、広い分野での利用が期待されています。

システム構成図

磁気試験設備 システム構成図

仕様

試験空間 寸法 直径1.6 m球体空間
磁場均一度 ±2.5 ナノテスラ(nT)以内
磁気外乱制御 外乱制御範囲 ±1000 ナノテスラ(nT)以内/周波数特性 DC〜10 Hz(−3 dB)
計測特性 測定範囲 ±100,000 ナノテスラ(nT)
精度 ±2%
周波数特性 DC〜10 Hz(−3 dB)

利用実績

準天頂衛星(みちびき)搭載機器/BepiColombo(水星磁気圏探査機)/EarthCARE/CPR など

供用試験: 学術実験利用 など