ロケット/宇宙機柔結合荷重解析 簡易解析ツール(e-CLA)
JAXAではH3ロケット打上げ時の振動による宇宙機の耐性評価を目的として、宇宙機開発者がロケットと宇宙機の柔結合荷重解析(Coupled Loads Analysis:CLA)を簡易に実施するための解析ツール「e-CLA」(呼び方:イーシーエルエー)を維持・管理しています。
e-CLAは、JAXAが開発した簡易CLA法[1][2]をWEBアプリケーションとして実装した解析ツールです。Amazon Web Services(AWS)のクラウド環境上で運用しています。
日本国内の事業者等(大学・企業・国の機関等)のうち、H3ロケットに搭載予定(検討中含む)の宇宙機を開発する方に無償でご利用いただけます。
e-CLAを利用希望の方は、申請上の注意及び利用規約をご確認の上、利用申請フォームからお申し込みください。
申請上の注意
e-CLAは、宇宙機開発者向けに宇宙機の信頼性向上や開発の効率化を支援するための解析ツールです。ロケット打上げ業者が打上げ可否の判断等のために実施するCLAを代替するものではありませんのでご注意ください。最終的なロケット搭載可否の判断には、ロケット打上げ業者によるCLAの実施が必要となります。
解析対象のロケットはH3ロケットです。機体形態とPAF型式は以下の組み合わせが対象となります。
- 機体形態:H3-22S - PAF型式:1194 or 1666を選択可
- 機体形態:H3-24L - PAF型式:1194 or 1666を選択可
- 機体形態:H3-24W - PAF型式:HTVXPAF
e-CLAへ入力する宇宙機モデル(ロケットとの分離面1点6自由度で縮約したCraig-Bamptonモデル)のマトリクスデータファイル(NASTRAN op4形式)を準備いただく必要があります。詳細は利用申請の承認後にご案内する利用者マニュアルに記載しています。
e-CLAは一般的なWEBブラウザから専用URLにアクセスし、ログイン情報を入力してご利用いただけます。ただし、輸出管理の観点から日本国内居住者による日本国内からのアクセスに限ります。専用URLとログイン情報は利用申請の承認後にご案内します。
e-CLAの利用可能時間は、月曜日~金曜日(祝日を含む)9時30分~17時30分です。
関連文書
- JERG-2-130-HB003 振動試験ハンドブック(該当ページ:Appendix L.4節)
- 丹羽 智哉, 安藤 成将, 施 勤忠, 動質量の結合とinertia reliefを用いたロケットと宇宙機の柔結合荷重解析の簡易解析手法の提案, 日本機械学会論文集, 2024, 90 巻, 933 号, p. 23-00316.
ロケット/宇宙機柔結合荷重解析 簡易解析ツール(e-CLA)利用規約
本規約は、JAXAのロケット/宇宙機柔結合荷重解析 簡易解析ツール(e-CLA)(以下「e-CLA」という)を利用される利用者に遵守していただく内容を定めたものです。
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利用者登録
e-CLAは、利用者登録を経た利用者のみが利用できます。利用者登録の際は、本利用規約に同意いただく必要があります。利用者登録の承認後、e-CLAのアクセスURL及びログイン権限が付与されたアカウント情報を管理者から提供します。
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個人情報保護及び個人情報の取扱い
e-CLA利用者登録の際にご登録いただきました個人情報は、JAXAが適切に管理します。なお、e-CLAの維持管理及びそれに付随する業務の目的のため、維持管理に関する業務の委託先や打上げ事業者に提供する場合があります。
(使用例)
- e-CLA利用状況の把握
- e-CLAの機能向上を目的とする利用者意向調査・アンケート・周知の実施
- e-CLA利用者からの問い合わせ対応
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e-CLAの利用条件
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e-CLAの利用目的
e-CLAは、日本国内の事業者・法人(大学・企業・国の機関等)であり以下(ア)~(ウ)のいずれかに該当する者が、ロケット/宇宙機柔結合荷重解析(以下「CLA」という)に使用する目的に限り無償で利用することができます。
- H3ロケットで打ち上げる宇宙機を開発する者
- H3ロケットによる打上げを検討中の宇宙機を開発する者
- H3ロケットの開発並びに打上げを実施する者
e-CLAの利用は、宇宙機開発者がCLA結果を自身の開発する宇宙機の開発に活用することを主たる目的とするものです。打上げ事業者が搭載可否の判断等のために実施するCLAを代替するものではありませんのでご注意ください。ロケットへの搭載可否の最終的な判断には、打上げ事業者によるCLAの実施とその結果に基づいた耐性確認が求められます。さらに、耐性確認として行う振動試験の加振条件を打上げ事業者と調整する場合にも、同事業者が実施したCLA結果が必要となります。
なお、解析可能なロケット機体形態・PAF型式の組み合わせは以下のとおりです。
- 機体形態:H3-22S - PAF型式:1194 or 1666を選択可
- 機体形態:H3-24L - PAF型式:1194 or 1666を選択可
- 機体形態:H3-24W - PAF型式:HTVXPAF
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入力データ
利用者はe-CLAへ入力する宇宙機モデル(ロケットとの分離面1点6自由度で縮約したCraig-Bamptonモデル)のマトリクスデータファイル(NASTRAN op4形式)を準備いただく必要があります。入力データのフォーマット等は利用者登録の承認後にご案内する利用者マニュアルに記載しています。
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解析データの著作権
利用者がe-CLAに入力するデータ及びe-CLAの出力する解析結果の著作権は各利用者に帰属します。
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e-CLAの著作および権利
e-CLA及びe-CLAに実装されているデータに関する著作権等を含むすべての権利はJAXAに帰属しています。利用者によるe-CLAの改変や、リバースエンジニアリングによるe-CLAの設計情報の抽出等は厳禁とします。
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利用期間及び利用期間終了後の措置
e-CLAの利用期間は利用開始日から当該年度の末日(3月31日)までとします。利用開始日は、利用者登録の承認日となります。利用期間終了後は、e-CLAのログイン権限が自動的に消失します。継続して利用する場合は、利用者登録の更新手続きを行う必要があります。
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動作環境
e-CLAはAmazon Web Services(以下「AWS」)のクラウドインフラ上で運用されています。利用者は一般的なWEBブラウザからe-CLA専用URLにアクセスし、ログイン情報を入力してご利用いただけます。専用URLとログイン情報は利用者登録の承認後にご案内します。
利用者のデータは、AWSの提供するセキュアな環境で処理され、ログアウト時に消去されます。
AWSの障害、保守、その他の理由により一時的にe-CLAの利用が中断される場合があります。
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外為法による利用制約
外国為替及び外国貿易法(以下「外為法」)及び関連法令を踏まえ、日本国内非居住者や外為法上の特定類型(※)に該当する居住者等によるe-CLAの利用、及び日本国外からのアクセスによるe-CLAの利用は禁止とします。
(※) 特定類型:外国政府や外国法人の強い影響下にあるとみなされる居住者等を指します。
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解析結果の扱い
e-CLAの解析結果は、打上げ事業者が実施するロケット/宇宙機柔結合荷重解析の結果と解析方法の違いに起因する差異が生じます。結果の差異についての詳細は、JAXA共通技術文書「JERG-2-130HB003振動試験ハンドブック」Appendix L.4.2項を参照ください。e-CLAによる解析結果を踏まえ、打上げ事業者が実施するロケット/宇宙機柔結合荷重解析の実施を検討される場合は、打上げ事業者にご相談ください。
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e-CLAの利用目的
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利用の停止等
JAXAは、利用者のe-CLA利用の停止、その他JAXAが適切と判断する措置をとる裁量を持ち、利用者は、JAXAがかかる措置を行った理由について利用者に回答しないことに異議を述べないものとします。
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免責事項
JAXAは、e-CLAの情報に誤り、エラー、バグおよび中断がないこと、またはe-CLAの信頼性、正確性、完全性、安全性および有効性等について一切保証するものではなく、また、利用者がe-CLA及びe-CLAが提供するデータを利用することによって生じたいかなる損害についても責任を負うものではありません。
JAXAは、利用者の事前の承諾を得ることなく、e-CLAを変更、中断、又は終了することがあります。それにより利用者または第三者が損害を被った場合でもJAXAは一切の責任を負いません。
JAXAは、e-CLAの利用に関し、利用者または第三者に発生したあらゆる損害、責任、およびクレームに関し、一切責任を負いません。
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第三者への開示の禁止
利用者は、e-CLAの利用にあたりJAXAから提供を受けた情報について、第三者に開示しないものとします。ただし、JAXAから承認を受けたときはこの限りではありません。
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損害賠償
利用者によるe-CLAの利用により、JAXAまたは第三者に損害を与えた場合、利用者は自らの責任と費用でこれを賠償することとします。また、利用者がe-CLAを利用することにより第三者との間で生じたクレーム、紛争等については、利用者と当該第三者との間で処理、解決を図ることとします。
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利用規約の変更
JAXAは、本規約を任意に変更できるものとします。本規約を変更した場合、JAXAは再度利用者に承諾を求める場合があります。
以上